「わくわく学校レシピ」(文芸社)の著者である、つちやみちこさんに投稿をいただきました。3人の子供をアメリカで育てたつちやさんならではの学校体験を綴った著書の見どころを、紹介していただきます!(特に、「“Dads Take Daughters to Work Day”父が娘を職場へ連れて行く日」が興味深いです・・・)
“You can do it”と元気に背中を押してくれる国アメリカ。滞米11年間にわたる3人の子育てとルームマザーの体験記!
一部をご紹介しましょう!
たとえば、アメリカの学校にあって日本にはあまりないこと・・・
◎ “Coffee Morning”! 保護者の社交の場。
新学年が始まる日に、体育館や広めの教室でコーヒーや果物、マフィン、クッキー、ドーナッツなどが用意されてあり、保護者が集まり会話を楽しむ。
新しい人と知り合いになるチャンスでもあり、『夏の間どうしてたの?』なんて会話が飛び交っている。マフィンや林檎を齧りながら、コーヒーを飲みながら。
そんな雰囲気から自然に生まれてくるものは『子どもが通う学校』ではなく『私たちの学校』という“やわらかくあたたかい”雰囲気であったりする。
◎ “Parents Back to School Night”
保護者が自分の子どもの時間割通りに教室を移動し、専門科目の先生から説明と授業の体験をする夜。7年生以上対象。飲み物やちょっとしたスナックまで用意されていて、授業を終えた親たちはそこに集ってピーチクパーチクと楽しい情報交換の場となる。
◎ “Buddy Family”転校してきてもダイジョウブ!
慣れない学校と地域で暮らし始めることは誰にとっても大変。でもご心配なく、家族ぐるみでお世話をしてくれる家族がいるんです。学校のPTAがすべて段取り手配をしてくれます。
◎ “Star Day”
一週間あなたがスター!クラスメイトから、『あなたが好き、それは・・・・だから』という言葉の賞讃をあびる週! 授業が終わったときにはみなで遊ぶゲームの選択権も。最後の金曜日にはお待ちかね!担任と一緒にダウンタウンでアイスクリームとお散歩も!
◎ “Dads Take Daughters to Work Day”父が娘を職場へ連れて行く日。
毎年4月の第4週の木曜日に行われ、2007年に15回目を迎えました。
父と職場へ行き、実際にお手伝いをしながら、父の仕事ぶりを垣間みる絶好のチャンス。双方によい体験と味わいとしみじみとした親子の絆を再確認しあたたかさの余韻を残す。
などなど・・・・
そのほか、PTAの組織のひとつ「ルームマザー」(親の学級代表)の役目や実際に行ったことなどを散りばめて書きました。
たとえば、あっと驚く日本との違い!ジャーン!
ルームマザー全体の集まりは一年に一度だけ、あとはそれぞれが各担任と計画をしてクラスのために諸雑用をするところです。遠足から見学までみな決めて行くことができます。ちょっと驚きでしょう!?
日本に帰国して改めて思うことは、学校の役員は、かなりストレスがたまる仕事だということ。新学期に役員決めになぜあのような「俯く現象」がおきるのか、なんとなく理解をしているところです。でも、いまだに、俯くあの沈黙が耐えられず、『私、なになにの役員をします!』と手をあげてしまうところは変わらないことに困惑しながら。
今、私にできることは、身近なところから、アメリカの楽しかったあれこれを、日本でも取り入れてほしい柔軟さを、少しでもお伝えしていくことなのだと思っています。そして、日本のよいところを再確認している真っ直中でもあります。
まずは小さなあたたかな連鎖から何かを起こしたいと願いながら。