「コドモが多いなぁ」
東京都江戸川区を訪れ、子供の多さに驚いたことはありませんか?歩いていても、買い物に行っても、公園を見ても、子供子供子供・・・の江戸川区。江戸川区における14歳以下の人口は約95,000人。東京23区中堂々の第1位というのも頷けます。
少子化問題が叫ばれている昨今、こんなに子供が多いのには何か理由があるはず・・・そう、きっと子供のいる家庭への補助金がたくさんでるに違いない・・・と思いきや、江戸川区役所の職員さんからは意外な答えが返ってきました。
「子ども医療費助成制度や児童手当がありますが、これは全国どこにいっても受けられる補助。江戸川区在住だから特別もらえるわけではないんですよ」
では、江戸川区在住だから受けられる特別の補助ってないのでしょうか?
「いえ、あるにはあります。0歳児のいる家庭に支給される月額13,000円の乳児養育手当、それから私立幼稚園の保育料の補助金が所得制限なしに26,000円まで出るというのは都内ではトップクラスの金額です。でもまぁ補助金といえばそんなところでしょうか」
でも子供は多いし、子供を育てるなら江戸川区がいいとよく耳にします。それはどうしてなんでしょう?


「金額的な補助だけでなく、公園・子育てひろば・幼稚園の数の多さなど総合的な面から、子供を育てやすいという評価を頂いていると思っています」
なるほど、補助金だけではなく子供とともに生活するのに便利な環境が整っているということなのですね。そういわれてみれば確かに公園はあちこちにあるし、子育てひろばと呼ばれる屋内の遊び場も江戸川区内に19箇所あります。これなら天候や季節にかかわらず子供を遊ばせることができますね。
ではそのほかにどんな便利なところがあるのだろう?ちょっと探してみると、子供の多い江戸川区ならではの場所が見つかりました。
まず都営新宿線一之江駅前に8月オープンしたキッズカフェRoasis(運営:株式会社バンダイ)。ここの店内にはボールプールや滑り台などの遊具やおもちゃがいっぱい。子供達がきゃっきゃと遊んでいる間、ゆっくり食事をしたりティータイムを楽しめるまさにパラダイス。子供が騒いで、ほかのお客さんや店員さんに注意されちゃうわ・・・なんて心配はいりません。
同じく一之江駅近辺にある美容院は、キッズルーム付き。カットやパーマの間、美容院のスタッフが無料で子供を見ていてくれるそう。パパが休みの日に子供を預けて、その間にそそくさと髪を切りに行く・・・なんてことをしなくていいのですね。
都営新宿線の瑞江駅と篠崎駅で活動しているエアロビクス&ヨガサークル「With Kids」は、その名の通り子連れで参加できるサークル。子連れで参加といっても、子供はスタジオの隅に座って待っているだけ。子供と一緒にエアロビクスやヨガをするわけではないのです。大丈夫かしら、終わるまでちゃんと待っていられるの?初めての人はそんな心配を抱えてやってきますが、これが意外と大丈夫。お菓子を食べたり、おもちゃで遊んだり、子供達同士仲良くなって遊んだりと子供は子供でちゃんと楽しんでいるから頼もしい。もちろんレッスン中泣いてしまった子供をあやしたり、おんぶしたりというのはよくある光景のようですね。
「With Kids」の創立者は瑞江在住の松下さん。もともとエアロビクスのインストラクターをしていた松下さんが、子供連れで参加できるサークルをつくってほしいと友達から頼まれて15年前に始めたそうです。
「さすがに当時は子連れで行けるサークルがなかったので、それならつくりましょうということになったの。私も0歳児の子供を連れて教えに来ていたんですよ。今は子連れで行けるサークルの種類も数もたくさん増えましたね」
と当時を振り返る松下さん。こういう活動のひとつひとつが積み重なって、子供を育てやすいという評判につながっていったのかもしれないですね。