10月29日NHKテレビ放映t「英語でしゃべらナイト」のゲストは、『女性の品格』の筆者坂東眞理子さんでした。
坂東さんといえば、埼玉県副知事、内閣男女共同参画室長と重要なポストを歴任した方。オーストラリア、ブリスベンに総領事として赴いたこともあります。
オーストラリアでは、ビジネスディナーはほとんどなく、ビジネスランチがほとんどだったと紹介すると、司会のパックンが、大きくあいづちをうちました。
彼が日本で一番驚いたのが、仕事終わった後、仕事の人達で飲みに行くことだったのだそうです。
そういう場に家族を連れていくのもなんだかおかしい。(パックンは御法度でしょ?という言葉で聞いていました)
それなら、家族といつ会うの、なんのための家族なんだ?!と疑問を呈したのです。
「え、会社の人と夕食食べたり、飲みに行くのなんて当たり前じゃない!」と感じてから、それが会社関係の拘束時間を長くする一つの大きな要因であることに気がつきました。
私が20代、営業職で働いていた頃、夜は会社の人と食べることがほとんどでした。それがいやかというとそうでもなかったのです。
朝から夜遅くまでずっと一緒のチームで働いていると、だんだん会社が通常の居場所で、ワーキングチームの人達が家族のように感じられてきます。
会社の居心地はよくなる一方で、家には寝る時しか帰らないような生活でした。
仕事に一日のほとんどを捧げる生活はある意味で楽しくもありましたが、出産してから同じように働くことは無理だと、妊娠がわかった時、仕事をあっさりあきらめてしまう原因にもなりました。
子育ては時間が問題ではない、密度だ、という人もいて、それも真実だとは思いますが、やはり一定の時間を一緒に過ごすことは大事なことです。
また、夫婦も一緒に過ごす時間があまりに少ないのであれば、家族としての一体感を持ちにくくなるかもしれません。共に時間を過ごしたいから結婚して家族になったのだったと今更ながら気がつきました。
ビジネスタイムをフルに使って、人脈づくりも仕事の話もこなし、終業後はそれぞれ自由に時間を使う。
拘束時間を減らしていくことが、家族のいるすべての男性、女性に、そして子供にとって与える喜びは、思っているより大きいものかもしれません。