今年の数々のニュースの中で、一番印象に残るのはアメリカのサブプライムローン問題です。元を正せば一個人の行動が世界同時株安と金融不安に結びついたのですから、個人の消費行動の影響の大きさをあらためて感じました。
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もちろんそれを仕掛けた金融機関や機関投資家などが存在したことは事実ですが、人々が甘言に乗らずに堅実な生活を選択していれば、このような事態にはならなかったはずです。
少しでも安く価値のある買い物をしたい、リスクが低くハイリターンが望める財テクをしたいと思うのは自然なことですが、「うまい話には裏がある」ことと、自身の生活レベルをしっかり把握していたならば、そう大きな失敗はしないはずです。それがなかなか難しいことなのですが、とはいえ、うまい話についつい乗ってしまう人の割合が年々増えているように感じます。
その原因は定かではありませんが、ネット株取引の普及などで瞬時にして一個人が億万長者になるなど、アメリカンドリームがややもすると身近になり過ぎたのかもしれません。あるいは利益主義、拝金主義が進んだ結果なのかもしれません。
アメリカだけではなく日本においても、「楽をしてもうけたい」「瞬時にお金を手に入れたい」という風潮が高まっているように思えてなりません。それは食品偽装や振り込め詐欺などのニュースにも表れていると思います。
mo_a03.jpgこうしたニュースを反面教師として、消費者一人ひとりが物事を冷静に判断し、地に足を付けて身の丈にあった生活を心掛けることが今こそ大切なのではと思います。
個々人の行動が世界を不況に巻き込んだように、一人ひとりの行動が日本を、世界を、良い方向に導くことも可能なのではないでしょうか。