080828_bt.jpg今年に入って品不足がアピールされはじめた、バター。
一時期のように、まったく品が入っていないわけではなく、少しは並んでいますが、お値段が高い。ある店では、前の倍近いお値段が。その横には、安価なバター風味のマーガリン製品がたくさん並べられていますが、いまひとつ手が伸びない。
違うものでも代わりになるかもしれないけれど、やはりバター本来の味と香りでないと。
それに、違うものを買って使いきれず、ムダにしてしまうよりは、少し高くてもやはりバターかしら…と、ひと箱400円近いバターでも買っています。
食料品全体の購入価格から考えると、わずかな価格差かもしれませんが、いつになったら以前と同じように店頭に並ぶのか、乳製品好きの私は、ささやかながら待ち遠しいです。
たしか、8月に入ったら緊急輸入されると聞いたような。
ならば今ごろには店頭に豊富にならんでいるはずなのに、まったく動きがないのはどうして…?


農林水産省のリリースによると──
これまで、生乳の増産が軌道に乗るまでの間の供給不足への対応として、カレントアクセス輸入の前倒しや、乳業による家庭用・業務用冷蔵バターの増産が行われてきました。
しかしながら、4〜5月の生乳生産が生産者団体の目標を下回って推移しており、需要期である秋から年末に向けて、バターが約5千トン不足する見通しとなったことから、(独)農畜産業振興機構による業務用冷凍バター5千トンの追加輸入を実施することとしました。
スケジュール
7月上中旬 (3千トン) 及び8月上中旬 入札
10月までに輸入・引渡
…つまり、
 ・バターが店頭に並ぶまでにはあと2ヶ月は待たねばならない
 ・輸入されるのは、「業務用冷凍バターである」
また、今回の緊急輸入措置は「業者向け、年末からクリスマス需要のためのもの」とも考えられます。
現在、業務用に利用されている一般消費者向けのバターが輸入でカバーされるぶん、品薄解消に期待できそうですが、その一方で国産バターの原料となる生乳は平成18年度春に消費の落ち込みによる供給過剰で大量に廃棄されたため、生産者団体は減産を行っており、再増産を行ったとしても、2年はかかるそう。
それに、牛の飼料となる穀物の価格高騰や気候不順は影響しないのでしょうか?
どうやら、「消費者向けバターの高値・品不足」はしばらく解消できない感じ。
業務用については「政府の措置でキープ」。ですから、「ケーキ高値で買い控え」などというニュースが流れることはないでしょうが、
年に一度のクリスマスよりもふだんの食生活の安定を望みたい一消費者としては、
たかがバターですが、されどバター。ひと箱のバターでも心おきなく選びたい。
それに、相変わらずの店頭表示「報道されている通り、品不足です。ご了承ください」がいつまで続くのでしょう。その背景(理由)はどうなっているのか、そろそろわかりやすい説明をと思います。