赤ちゃん連れでの外出に欠かせないベビーカー。4月末の記事(「パパも絵になるベビーカー」
でご紹介したように、最近はデザインもファッショナブルで機能性も向上した製品が増えています。また、ママたちも、携帯電話の普及・ショッピングモールの増加などのおかげで一昔前に比べると、ずいぶんアクティブになった感があります。
さて、先日驚いたのが、混雑するショッピングモールで、生後間もないと思われる赤ちゃんを乗せて買い物をしていた若いパパとママ。一緒のエレベーターに乗り込んだのですが、まわりの人も口をつぐんで動きを停止したかのよう。赤ちゃん連れが降り、ドアが閉まった瞬間、ホッとした雰囲気…「今の、産まれたばかりの赤ちゃんよね」「……」と奥様方がひそひそ。「なんでこんな人込みに連れてくるんでしょう?」と、言いたげです。
 


また、時々あるのが、駅などの通路で横に並んでベビーカーを押しているママたち。携帯電話片手に、笑いながら楽しそうに歩いています。幼稚園入園前ぐらいの子も連れているので、追い越すには注意が必要。「す、すみません〜ごめんなさいね〜」と、通路を空けて通してもらいます。「縦に並んで歩いてください」とは言えないけれど。
さらに、こんなこともありました。ファミリーセールの招待状をもらってバーゲン会場に出かけてみると、ベビーカーでひとごみをかき分けて品選びに夢中のママ。ベビーカーの持ち手には、大きな荷物とバーゲンで選んだ洋服を入れた袋がかかっています。「赤ちゃんより重いのでは? 後ろに向けて倒れたらあぶない…」と、傍に近寄らないようにしました。「ママ〜帰ろうよ〜」と小さな子が泣く声もします。
と、こんなことを書いている私自身はどうだったか。
約15年ほど前、私がまだ20代前半で娘が赤んぼうだったとき、やはり、外の空気を吸いたくてたまらないことがありました。大人と話がしたくて、ママ友達もたくさん作ったし(みんなで温泉にまで行きました)、バーゲンには母親を連れて、娘を見ていてもらい、大急ぎのつもりで結構時間をかけて洋服選びをしたこともあります。
ですから、小さなお子さんを持っているママたちの、出かけたい・自分の楽しみの時間を持ちたい気持ちは、よくわかります。消費シーンがますます洗練され楽しみも増えた昨今、「子育ての間は我慢すべき」なんてストイックな考えを押し付けられても、納得できないでしょう。
さて、5月19日のヤフー・ニュースに、こんな記事がありました。

「折りたたむ」「そのままで」 電車内ベビーカーでマナー議論

議論の発端となったのは、JR東日本ほか関東・中部・関西の鉄道事業者30社が2008年3月末から実施している共同キャンペーン。ベビーカーでの乗降時に注意を呼びかけるポスターの一部に、混雑する車内でベビーカーをたたみ、子どもを抱いて乗車する夫婦の写真が使用されているのを見たある母親(3人のお子さんを育てている)が、折りたためないなら電車に乗るなということ? と、この写真を掲載した新聞社に苦情を訴えたというもの。
ヤフーの記事では、この問題をめぐって同業他社の対応や、さらにベビーカー使用時のマナーについて「たたむべき」「たたむのは難しい」という様々な立場からの意見が掲載されています。
要は人様の迷惑にならないよう、かつ安全・快適にベビーカーで移動するためにはどうすればいいのか、という問題なのですが、解決のための議論が盛り上がるほどに、子連れママと交通各社、ベビーカーのメーカーそれぞれの「製造物責任」が細かく切り分けられ「ルール」が増えてくるような…イマドキの都会で便利で安全、かつ楽しく過ごすのは大変なんだなあと、思わせられるのでした。
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