私の子どもが幼いころ、つまり1990年代の始めごろ、雨の日の遊び場というと、「ママ友達」の家を持ち回りで利用する、という遊びかたが多かったと覚えています。みんなで一品ずつ料理を持ち寄り、子どもたちをリビングで遊ばせながら、ママたちは食卓をかこんで井戸端会議。一緒に料理をしたり、洋服を縫ったりしながら、「こら! けんかしない!!!」とか、「あーあ、おもらししちゃった」など、雑然とした雰囲気で楽しいながらも、帰った後はぐったり疲れて親子で昼寝。そんな日々を送っていました。
三歳ぐらいになると、屋外で遊べる場所に移動します。主に利用したのは、ファストフード店備え付けの遊具。それから、複合商業施設のプレイコーナー。交代で見張り番をしながら、それぞれに買い物。こじんまりした地方都市で、のんびりとしたお母さんたちばかりだったので、これも楽しかったです。
でも、プレイコーナーの遊具で遊ぶだけでは、親も子も物足りない。子どもに目配りしながら、カフェを楽しむなんて…考えたこともありませんでした。
最近はあるんですね。そういうカフェが。
大阪市都島区にある、【親子カフェ】が人気を集めているそうです。/1月26日付日経新聞夕刊/。
【親子カフェ コカトバジ】の売りは、安全対策。同店は住所、氏名などを登録する会員制で、親子や孫同伴で入店できるそう。店内には防犯用カメラが4台取り付けられ、窓のすぐ外には交番が。しかも、経営者は元大阪府警刑事さん。「不審者の侵入を防ぐため、入り口は狭くしてあります。安心して飲食してほしい」。
また、遊具のあるスペースには保育士などの店員が常駐し、遊び相手にもなってくれるそうです。
ママたちは、仕切りを隔てたカフェコーナーでお茶やおしゃべり。
子どもに気をとられることなく過ごせるひとときは、リフレッシュのためにも貴重だし、後片付けやお招きのための負担もなく、気楽ですね。
子どもにあわせるだけでなく、母親の安心と楽しみを優先した遊び場。
今後は、公園デビューよりも親子カフェデビューが増えていくかもしれませんね。