先日、仕事で、子どもの性教育&安全教育の第一人者、北沢杏子さんのインタビューをさせていただきました。
もともと、性教育の分野で有名な北沢さんですが、最近は「知らない人にはついていかない」など、安全教育の分野で注目を集めています。
先日、厚生省の国立社会保障・人口問題研究所より、第13回出生動向基本調査結婚と出産に関する全国調査「夫婦調査について」が発表されましたが、その中でも、「実際に子供を産むつもりの予定数(2.11人)」が、「理想の子供数」を下回っている原因の一つに、「子どもがのびのびと育つ社会環境ではないから」という理由も少なくありません。
この本は、「知らない人に話かけられても絶対についていったらダメ!」という警戒心をトレーニングする絵本です。巻末に練習問題もあり、うちの子どもたちも、ロールプレイングをして、盛り上がっていました。
たとえば、太ったやさしそうなおじさんに「犬を抱っこさせてあげるからおいで」と言われても「いや!」と叫んで逃げるなど、徹底しています。
この「いや!」というのが子どもたちにはインパクトがあったようで、その後も、
「今日、友達から遊ぼうと言われたけど、用事があるからいやっ!と断ることできたよ」
と得意げです。知っている人、知っている人を問わず「いや!」というのが悪いことではないということが、子ども心に学べたようです。
また、「「ありがとうございます。でも、今お腹いっぱいだからいりません」の方が相手が
傷つかないよね?」などと自分で相手に失礼にならない断り方もアレンジしていて心強く思いました。
親が口をすっぱくして言うのももちろんですが、絵本で楽しみながら自然に、知らない人への警戒心や、「NO!」という意思表示の方法を身につけてくれればと思います。
最近はPTA活動で、防犯パトロール活動が盛んになっていますが、平日の活動ということもあり、参加しているのはお母さんばかり。「子どもがのびのびと育つ社会環境」にかかせないのは、安心できる地域社会を築くために、お母さんだけではなくお父さんが地域社会に関心を持ち貢献していくこと、そしてそれを可能にする社会の仕組みが必要だと実感しています。