今年も、私にとって気になるニュースがたくさんがありましたが、今年度は、子どもの小学校で校外委員になり、地区内で子どもの安全を守る活動をしてきたので、大人の目が行き届かずに子どもが犠牲になる事故や事件に、特に敏感になりました。
一番、記憶に残っているのが、9月の「福岡小1男児殺害事件」です。身体に障がいを持つ母親が、特別支援教育を受けている実の子を、公園のトイレで殺害したのでした。報道では、軽度発達障害のような症状をもつ男の子だったとも伝えられています。
始めは犯人がわからず、私は、校外委員として不審者対策に心をさいたのですが、その後、母親の犯行だとわかってからは、別の複雑な想いを抱くことになりました。私にもまた、発達に障がいを持つ息子がいるからです。
正直言って、我が子に手をかけるという行為は、私の理解を超えていますし、詳しい真相や、本人自身の健康も不安な母親の心のひだまでは到底わかりません。しかし、確かに、この育児は平坦なものではなく、気持ちが不安定になる日もあります。「支援教育をうけている子と母」という同じ境遇の者として、そこまで追い込まれてしまう親、そんな目にあう子どもがいた、ということがショックでした。
たとえば、子どもを支援する側の人たちに横のつながりができると、格段にそれぞれの負担が軽くなり、健全で効果的な支援を行えることを、私は実感しています。人と人との良い関係を築けるように、子どもの頃からの、コミュニケーションスキルを磨く教育を充実させたら、もっと楽に建設的にものごとを解決できる状況が増えるのではないかと、今、思いめぐらせています。
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