職場にかかってきた一本の電話。「社会保険庁の××ですが、年金の件で○○さんの連絡先を教えてください。」ちょうど社会保険庁のずさんな記録管理『宙に浮いた年金』問題がメディアで大きく騒がれていたころだ。たまたま欠勤日だったこともあり、上司の判断で折り返し電話させると聞いた電話番号はいっこうにつながらず、NTTのお話中調べに確認すると特殊な回線になっていて、しかも社会保険庁ではないという。ほかにも同じような問い合わせが多く、おかけにならないほうが…と答えてくれた。
利用していないクレジットカードの代金請求。たまたま食事代金をクレジットカードで支払い、その数分後移動不可能な場所で多額の買い物やタクシー代金を同じクレジットカードで支払っていることを不信に思ったカード会社が連絡をくれ、事なきをえた。
「多額の借金をしてしまい困っているので助けてほしい」とかけてきた電話の声は息子にそっくりだったという。「○○さん(…奥さんの名)には話したのか?」などのやりとりをしているうちにつじつまが合わないことで振り込め詐欺だと気がついた親せきのおじ。
これらは半年以内に私の身の回りで起きたことである。たまたま難を逃れていただけにすぎないことに気づきがく然とする。たまたま不在、たまたまほぼ同時刻にカードを使っただけ。常に詐欺・悪質商法の危険の中で暮らしているという現実だ。
美容、健康、金銭、人々が不安になる要素はたくさんある。不安なときこそつけこまれる。自分自身が常に正しい知識と判断力を身につけるしか詐欺・悪質商法のワナから逃れられない。
全国警察が1日から取り組んだ振り込め詐欺の特別警戒で、ATM(現金自動受払機)周辺に警察官を大量配置した東京では、昨年10月に比べて被害が半減するペースに食い止められたという。しかし、全国の被害は昨年並みとみられることや、無人ATMではなく、行員のいる銀行支店での被害が増加しているとあり、更なる警戒にあたるという。犯人たちも常に新しい手口を考えているのだ。
最新の悪徳商法や振り込め詐欺等の実態を知るには、警視庁ホームページの「安全な暮らし」のコーナーがおすすめ。最新の手口など多くの情報がわかりやすく説明されている。
また『メールけいしちょう』の利用の登録も忘れずにしておきたい。警視庁のホームページから登録可能で、詐欺・悪質商法だけでなく、各地域で発生した『犯罪発生情報』や犯罪を防ぐために必要な『防犯情報』等をメールで知らせてくれる。
私もこの『メールけいしちょう』を利用しているが、こんなにもいろいろな犯罪が、生活圏内で日々繰り返し発生しているのだということを自分の問題として実感でき、身も心も引き締まる。
◆ 警視庁ホームページ http://www.keishicho.metro.tokyo.jp
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