4月がスタートしました。入園・入学の時期ですね。これからどんな生活が子どもを待っているのだろうと期待したり、今までと違った環境に慣れるだろうかと不安に思ったり。
わが家では、今週、大学生になる娘がいるのですが、小さなころとはまた違うレベルで、期待と不安はあります。親が手助けする時期は過ぎたと思うので、これからは自分で乗り越えていってほしい…必要なモノの準備をしているのを横で見つつ、とりあえず元気で無事にと願っています。
さて、今回はいただく立場なのですが、気を遣うのがお祝い。
お子さんと親御さんに、「おめでとうございます」の祝福の気持ちを伝えるお祝いは、関係の深さやふだんの付き合いの濃さによって、「適度」の具合が変わってきます。また、当事者同士の価値観にも左右されるので、金品の価値の軽重で、気持ちをはかるのは難しいものです。
 伊勢丹新宿店本店の「儀式110番」では、冠婚葬祭などマナー全般の相談を受けている。入学・入園に関する相談で目立つのは、祖父母から「娘に恥をかかせないお祝い金は?」、親から「お祝いの食事会に祖父母を呼ぶべきか?」という質問だそう。(朝日新聞 3月15日 朝刊)
 


お祝いごとながら、「恥」や「べき」という世間の常識のしばりにとらわれてしまい、気持ちをうまく伝えることって、難しいのだなと思わされますし、そのどちらの質問にも、共感(というか同情)を覚えます。主役は子どもなのに、祖父母同士の合間にたって、どちらにも「祝ってあげてよかった」と思ってもらわなくてはならない、若い両親。
うちは、もっとフランクでカジュアルですよ、とか、両家の価値観が似ているから気を遣ったことはないという方もいらっしゃると思いますが、夫側が「祝い事は立派に」という家で、妻側が「気持ちが大切」という家の場合…(それはわが家です)、
「いいですか〜主役は子どもなんですよ〜。ご自分たちではありませんよ〜」
と、仕切りたくなることもしばしば。回数を重ねるたびに、スムーズに対処できるようになりましたが。結局、お祝いというハレの場も大切ですが、ふだんのコミュニケーションを大事にしていれば、多少の価値観の違いはカバーできるのではないでしょうか。
 さて、さきほどの朝日新聞の質問に対する、プロからのアドバイスは?
 (同百貨店の)「儀式110番」のマネージャー、北川和夫さんは「娘側は相手の金額を上回らないほうが角が立ちません。また、入学・入園は子どもが社会生活に旅立つ第一歩。できれば祖父母も呼んであげて。期待と不安に揺れている子どもの心配を取り除き、希望にあふれた気持ちを高めることにもつながります」と、話す。 (同紙、続き)
ああ、やっぱり「儀式」として形を整えることも大切なのですね。
また、子どもにとっては、あらたまった雰囲気でお祝いをされた経験はプラスになりそう、というか、なるように取り計らうのが親の役割なのですね。
 ちなみに、夫側からは、娘の節目には十万単位でお祝いが来て、妻側からは、「一日子どもの好きなことに付き合いましょうプラスお祝い金少々」が恒例のわが家。前者はさっそく分厚い「現金書留」が届いたので、まずは電話でお礼を述べて、お礼状の文面を参考に娘にも一筆書かせて無事クリア。後者は、実家の母の体調がすぐれず、今回は5月に持ち越しになりそう…お祝いをもらうよりも、お見舞いが必要な感じです。
人生、タイミングよくキレイにまとまる場合ばかりじゃないですよね。